はじめに
「親は子どもに絵本を読んであげて親になる」
少し前の新聞に引用されていた言葉です。(毎日新聞)
じゃあ、子どもに絵本を読んであげない親は親になれないのか!っと突っ込んでしまいました。
そんな意味ではないことは分かっていますが・・・。
記事の続きは「親や身近な人たちが自分の声で絵本を読み聞かせることは、子どもとのコミュニケーションのスタートになる」と説明されていました。
確かに、絵本を通して子どもと意思を通わせることは多々あるなと感じました。
別に絵本を読まなくても、良い親になることはできます。
ただ、我が家では絵本を通して、子どもたちの好奇心、感情、心、感性、想像力が育まれ、磨かれている
っと、気付かされることがとても多くあります。
「人間てって、動物よりどうして長く生きるの?」
昨日、お風呂でそんな質問をされ答えに困りました。
そして、絵本を通して親自身も、大事なことを教えられたり、心動かされたり、反省することもたくさんある。
つまり、絵本は親子が同時にスキルアップできるすばらいいツールであると感じます。
だから、今後も我が家で親しまれている絵本を紹介し続けていきたいです。
短く紹介する場合もあれば、熱が入って長くなってしまうこともありますが、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
題名「わたしの手はおだやかです」
詩人、谷川 俊太郎さんが訳している絵本です。
↑ 公式ページが無かったのでアマゾンさんの表示です。
あらすじや紹介
『ふだん私たちはあまり意識せずに手を使っています。
でも気がついてみると、手にかかわる言葉はいっぱいあります。
「手当て」「手伝い」「手に入れる」「手を抜く」「手を焼く」などなど、
あげ始めるときりがありません。
体の一部である手は、人間の様々な行為のたとえになっていて、
手の使い方ひとつで良くもなれば悪くもなるのだということを、この絵本は教えてくれています。
手があるということは、それだけでありがたいことです。
手は事故や戦争や障害で手が使えない人たちの「手助け」もできるのです。』
- 谷川 俊太郎(この本に寄せて)
上の 谷川 さんの言葉がこの本の価値を際出せています。
読んでみたくなる紹介文ですね。
魅力
1 おもわず自分の手をみてしまう
普段の生活で自分の手がどんなことをしているかなんて考えたことはありません。
子どもと一緒に読んだ時、自分の手はどうだろうか 眺めて、考えてしまいました。
自分の手には様々な役割があること。
子どもに触れると温かさやぬくもりを感じ、優しさを伝えられる。
その同じ手で、他人を傷つけたり、痛めつけたりしたりもする。
使い方次第で、良くも悪くもなる。
だからこそ、穏やかな手であり続けたい そう決意させる絵本です。
当たり前のことを、より深い視点でとらえ、より大切なことを気づかせてくれる本です。
子どもが小学生に上がり、自分でちゃんと理解できるようになった頃、読ませたい良書です。
短いストレートな言葉で多くを語っている絵本です。
2 現代美術のような独特の絵
あまり子ども受けするような絵ではないと思います。
エスニックのような、南国のような、、。
とにかく、原色をふんだんに使った現代美術のような独特な絵です。
個人的にはあまり好みではありませんが、印象的な絵と短い言葉が語りかけてきます。
娘も「この絵、ちょっと怖いね」、っと言っていました。
日本人がこのような絵を書くことはないと思いますので、世界にはこんなアートがあることを
子どもたちにも見てもらうよい機会となりました。
ぜひ独特な世界観をお楽しみください。
まとめ
「もし右の手があなたをつまづかせるなら、切り取って捨ててしまいなさい。
体の一部がなくなっても、全身が地獄に投げ込まれないほうがましである。」
この本を読んで、キリストの有名な訓話の一節を思い出しました。
強烈な言葉なんですが、「わたしの手はおだやかです」この絵本もストレートなメッセージを伝えています。
正しいこと 楽しいこと 親切なこと をする手は自分で選んでそうしています。
では、人を傷つけたり、盗んだり、おしのけたりする 手になりそうな時どうするでしょうか。
「わたしは えらびません・・・」
この絵本の言葉を引用して終わりにします。
なんだか堅苦しい内容になってしましすみません^^;
それではまた!!
作品情報
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- 題 名 わたしの手はおだやかです
- 作 者 アマンダ・ハーン
- 訳 谷川 俊太郎
- 絵 マリナ・サゴナ
- 発行者 株式会社 ソニー・マガジンズ(にいるぶっくす)
- 出版年 2005年
- 税込価格 1540円
- ページ数 30ページ
- 対象年齢 6.7歳
- 我が家で主に読んでいた年齢 3-4歳(現在進行中)
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