はじめに
仕事に育児に家事、大人は本当に忙しいですね。
心に余裕を持ちたいと思いながらも、いつも時間に追われて、イライラしてしまうことも多々。
そういう時に限って、こどもが親の言うことを聞いてくれない・・・。
特に朝は。
お着換え、朝食、歯磨き、トイレ。
だんだん園に送る時間も迫ってくるし、焦る一方で、声がだんだん大きく、きつくなっていく自分。
「どうしてそんなに怒ってるの」
「そんないい方されるとわたし悲しい」
子どもの一言で我に返ります。
が、やはり毎日忙しい。
そんな方にお勧めしたい本です。
題名「せかせかビーバーさん」
この本については↓
この本は「人生を希望に変えるニコラスの絵本」シリーズからの一冊です。
あらすじ
せかせかビーバーさんは、とても働き者です。
みんなのことを考えて、一生懸命忙しく働き続けています。
でも、忙しすぎてゆっくり考える時間がありません。
それが原因で、いつも問題を起こしてしまいます。
親切に働いているつもりが、逆に仲間を困らせてしまうことに・・・。
しかも、忙しすぎて、仲間が迷惑を被っていることにも気付かないほどです。
でもある時、転機が訪れました。
なんと、自分の体の上に木を切り倒して、重傷を負い 入院することになったのです。
病院のベッドで全く身動きが取れない状況に陥って、初めて大切なことに気づきます。
魅力
1 立ち止まって一呼吸置くことの大切さ
忙しく動き回っていると、視野が狭まって自分の目の前のものしか見えず、失敗してしまうことが多々あります。
そして、残念なのは自分自身がミスや失敗に気づかないということです。
客観的にとても イタイ 状況です。
自分だけならまだしも、周りの人たちまで巻き込んでしまう始末。
せかせかビーバーさんは、全く身動きできない状況に追い込まれてはじめて、我に返ります。
そして、これまでの自分をしっかり見つめなおし、反省する時間を取りました。
それだけでなく、これからどうすべきかポジティブに考えて決意できたのでした。
忙しい大人なら誰もが共感するポイントが随所にちりばめられた絵本です。
ビーバーさんの行動に心当たりし、恥ずかしくなることもあります。
心のゆとりを大切に と分かっていてもそうできないことも多いと思います。
時には、強いて自分の思いと行動を止めて、自分や周りにどんな影響が及んでいるか考えることを大切にしたいです。
2 親切心で行動しても失敗することがある
自分で考えて親切を示すのはとても大切だと思います。
親や誰かから強制されてするものとは全く別物です。
でも、それがすべて正解とは限りません。
悪意が全くなくても、人を傷つけてしまうことがあるからです。
それで、もっと大切なのは、自分の善行が 相手にとって 本当に必要なものどうか。
一呼吸おいて考えるよう諭されます。
そのためには、相手の状況をよく観察し、最善な手助けとは何かを考える必要があります。
この絵本はそんな教訓を分かりやすく教えてくれています。
子どもたちにも、そんな大人へと成長していってほしいです。
3 謝罪とは
一度でも、人を傷つけてしまうと、信頼回復するのに時間がかかる。
そんな大切な教えも込められていると思いました。
過ちを素直にあやまることの大切さ。
あやまる練習をするシーンは印象的です。
本当の謝罪とは、
心から謝ること。
反省の意を行動によって示すこと。それも、相手が納得するまで。
政治家も含め、私たち大人がその姿勢を見せることは大事だと感じました。
まとめ
この絵本は、何度も読み返したくなる本です。
イラストが可愛く見やすく、子供受けするポイントもたくさんあります。
デジタル化が進み、時代の流れがすごいスピードで進んでいます。
皆が忙しいのは分かっています。
育児している親ならみんな生涯の中でも最も慌ただしいと思います。
どうせ忙しいなら、
せかせかの方向性を 夫婦やこども、仲間の役に立つことに切り替えたいと感じました。
そうせかせかビーバーさんのようになりたいです。
それではまた!
作品情報
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- 題 名 せかせかびーばーさん
- 作 者 ニコラス・オールドランド
- 訳 落合 恵子
- 出版社 クレヨンハウス
- 出版年 2012
- 税込価格 1650円
- ページ数 30ページ
- 対象年齢 3歳から
- 我が家で主に読んでいた年齢 2-4歳(現在進行中)
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