はじめに
4歳の娘の風邪が治った矢先、3歳の息子も高熱をだし、しんどそうにしています。(家族風邪あるある)
変わってあげたいけど、子供の面倒を見れなくなるのはさらにしんどいので、熱が下がるのを待つばかりです。
目がうつろな状態でも、分厚い動物図鑑を読むよう、せがんでくる息子。
今日も期待に応えます。
あおむけに寝ながら図鑑を持ち上げて読んでいると、手がプルプルしてきて中々大変なのであります。
高熱でも本を読んでほしい息子、本当に私の息子なのか?と思ってしまいます。
きっと、ただ甘えたいだけかもしれませんね。
それでは、本題に入ります。
題名「ツワイオのこと」
「ツワイオ」って?
初めて聞く言葉です。
絵本はこんな感じです。↓
ご存じの方も多いと思いますが、「ほのぼの」くんの絵本です。
あらすじ
ほのぼのくんは、おとうさんと一緒に暮らしている子供のラッコ。
森の近くの静かな海に住んでいます。
暑い夏の日に、お友達と海に石を投げて遊んでいると、拾えない石が見つかります。
根っこが生えたように動かない石。
それは石に擬態した、「ツワイオ」という植物でした。
この「ツワイオ」を巡ってストーリーは展開されています。
「ツワイオ」は、いじめの対象にされてしまいます。
優しい心を持った、ほのぼのとシマリスくんは「ツワイオ」を隠してあげますが、それでもいじめにあってしまいます。
助け続けるほのぼのとシマリスくん。
そして、ようやく「ツワイオ」は自分の居場所を見つけました。
魅力
1 優しい心持つことの大切さ
「ツワイオ」をつい、いじめたくなってしまう気持ちもわかります。
いろんな形や色に擬態する面白い植物なんですから。
ほのぼのとシマリスくんは、助けてあげますが、それでもまたいじめの対象になってしまいます。
諦めてしまうでしょうか?
いいえ。
自分たちで考えて、いたずらされない場所に移してあげます。
それだけでなく、1年間ずーっと「ツワイオ」のことを気にかけていました。
そして、とうとう「ツワイオ」を本当の意味で助けることに成功したのです。
本当のやさしさとは何かを自分が問われている気持になります。
自分は困っている人に同情するだけでなく、助ける行動を起こせる人間だろうか?
その人のことをずっと気に留めて親身になって手を差し伸べられる人間だろうか?
親子で考えさせられる絵本です。
2 本当にやりたいことはいつか見つかるということ
「ツワイオ」はいろいろなものに擬態しますが、助けを得て、とうとう自分がなりたいものを見つけました。
人生において、自分の存在が何なのか、どう生きていくべきか、悩むときがあります。
いじめに同調してしまったり、自分がいじめの対象になってしまうことさえあるかもしれません。
人はいろいろな経験を通して、自分の隠れた才能や本当の価値を見出していくものですよ。
大丈夫、あなたの居場所は必ずありますよ。
というメッセージが込められている絵本だと感じました。
3 子ども心くすぐるユニークな表現と絵
この絵本を読んで、笑わない子供はいない。
子どもが大好きなうんちも出てきますし、、、。
「〇〇に〇〇があったらそれがツワイオです」
たびたび出てくるこの表現が、ナーバスな話題を明るくしてくれます。
このシンプルな表現と絶妙な絵が子供たちの爆笑を誘うのです。
まとめ
「もし今いじめられている誰かがいたとしても、いつかは元気になっているから」と作者が心を込めて描いた絵本です。
本当にその通りだと思いました。
「ツワイオ」は今の、将来の、自分かもしれないし、あなたかもしれない。
とても考えさせられる中身の濃い絵本です。
こどもが自分で絵本を読めるようになったら、じっくり読んでほしい本です。
世も末だと思えるような、いじめや虐待事件は多く、それに目をつぶる大人もいるのも事実。
でも、ほのぼのとシマリスくんのような優しい心を持つ人は世の中に必ずいる。
そういう存在が近くにいることを子どもたちにも気づいてほしいと思います。
作品情報
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- 題 名 ツワイオのこと
- 作 者 いがらし みきお
- 出版社 竹書房
- 出版年 2006
- 税込価格 1430円
- ページ数 31ページ
- 対象年齢 3歳から
- 我が家で主に読んでいた年齢 2-4歳(現在進行中)
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